注文住宅は、工事請負契約を結んでから引渡しまでにそれなりの時間がかかります。途中何度も打合せをしながら完成した物件をチェックし、必要に応じて変更を加え、納得してようやく引渡しとなります。家族構成やライフスタイルに合わせた世界でたった一つのマイホームは、注文住宅ならではの喜びですが、引渡し後に建物に不具合が出てきたらどうすれば良いのか、何年かして雨漏りがしてきたらどうするのか、それまで施工会社があるのか、そもそも工事中に施工会社が倒産してしまったらどうすれば良いのか、様々な不安があることでしょう。注文住宅は、マイホームとして取得し、家族で住むことを前提にしていますので、計画が狂えば人生設計までも狂ってくることになります。

そんなことにならないよう、新築物件には様々な救済が用意されています。すべての新築住宅において、10年間事業者が瑕疵担保責任を負うよう、法律で定められています。法律で義務付けられる前から、大手ハウスメーカーなどでは長期保証をつけていましたが、施工業者が自由に決められるため、3年や5年程度の保証しかついていない物件も中にはありました。また施工業者が倒産してしまった時はどうすることもできませんでした。

しかし法律によって10年間の長期保障が義務付けられたことで、たとえ施工業者が倒産したとしても、保険会社から修理費用が支払われるようになりました。これで10年間は安心して生活することができます。工事中の施工業者の倒産が心配なら、住宅完成保証制度に申し込んでおくと良いでしょう。